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学生連盟も公式艇種としてジュニアオリンピック艇を採用

ダガーボードを装備するボードのニーズが減少して久しいが、世界のレースシーンやジュニア、ユースの育成を目的として、BICのTECHNOはワンデザインのレースを推奨し続けてきた。ダガーボードが持つ意味は言わずと知れたところだが、ノンダガーのボードに比べると遙かに走り回れる海域が広く、微風でも強風でも乗れるため、安全性も確保していると言える。TECHNO CUPとして数年来行われてきたワンデザインのレースは、遂にジュニアのオリンピック艇として採用され、2010年にシンガポールで行われる”ユースオリンピック”が、このボードにとって最高峰の場となる。

ワンデザインのレースは参加選手全てが同じ道具を使用するわけだから、勝負の行方は道具に左右されにくい。本当のセイリング技術が試され、レース数を重ねれば重ねるほど、微風であっても強風であってもこの道具を乗りこなしている者が勝者となる。道具にハンデが無いことによって戦術、戦略がより重要度を増すと共に、僅差でせめぎ合うレースが展開されることが多い。セイリングの本質を知るために非常に効果があるのが、ダガーを持つボードでのワンデザインレースと言っていいだろう。

ダガーボードとマストトラックレイルを持つT293 ODは、上りのコースと下りのコースでマストポジションを変え、時にはダガーの角度さえ変化を付けることもある。ノンダガーのボードにはないシステムによってより広い風域を乗りこなすことができるわけだが、この度、学生連盟がこのボードを正式艇種として採用したことは非常に大きな意味を持つ。キッズやジュニアにとって最も身近なレース艇であり、大学生になっても同じ艇種でレースを続けられるわけだから、長きにわたって経験を積める。これは更に先のオリンピックへ続いていくことをも意味する。現オリンピック艇種のRS-Xもダガーを装備するボードであり、仮に艇種変更があったとしても、おそらくはダガーを装備するボードが正式艇種となるだろうという見解が多数を占める。楽しむためだけでなく、競技スポーツとしてウインドサーフィンに取り組める子供達が増えてくれることは確実であり、オリンピックを目指す選手が増えてくることも間違いない。T293 ODはウインドサーフィンをもっともっと多くの人々に広く知らしめるために大いに役立ってくれることだろう。

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ビックスポーツジャパン

 



2010年にシンガポールで行われる第1回大会の“ユースオリンピック”の正式艇種となったTECHNO 293 OD。レースでの使用が許されるセイルはカム入りの6.8㎡と7.8㎡。今、シンガポールを目指して日本代表選手になろうとがんばっているジュニアも大勢いる。また、日本学生ボードセイリング連盟も公式艇種としてTECHNO 293 ODを採用した。