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  • 特集『PWA WORLD TOUR 2009 SYLT』

PWAワールドツアーシルト

今年の最終戦はコンディションに恵まれ、3種目ともに成立

スラローム

 ラウンド9は今年の最終戦ドイツ・シルト大会。ウェイブ、フリースタイル、スラロームと3種目予定されているので、この大会の結果次第で3種目とも今年の年間ランキングが確定する。
 今年のシルト大会は、コンディションに恵まれて、スラロームはメンズのみ4レース、フリースタイルはメンズのダブルイリミネーションが一つ成立し、ウェイブは男女ともにダブルイリミネーションが1つずつ消化されるという、最近珍しく3種目すべて成立を果たした。
 スラロームではやはりアントアン・アルボーの牙城が強固で、4レース中、1位を2回獲得して優勝。今年のスラローム7戦中、6戦で優勝するという完全な圧勝で、年間チャンピオンも決めた。2位にはビヨン・ダンカベック、3位には成長著しいシリル・マウシルマーニが入り、4位マイカ・ブジアニス、5位ジュリアン・キンテルが喰いこんだ。フィニアン・メイナードは8位、ケビン・プリチャードは11位に終わった。
 他に注目すべきはロビー・スウィフト(7位)、ディオニ・グアダニーニョ(10位)といった日本にも来日経験があり、ウェイブライダーと思われている選手たちが、スラロームでも台頭しているという事実である。シルトは御前崎に似たコンディションであり、サーフスラローム的な場合は、ウェイブライダーが上位に入ってくる傾向は、日本も世界も変わらないようだ。

 
ウェイブ

 ウェイブの方は、これも来日経験があり、日本でもおなじみのアレックス・ムッソリーニが、ウイナーズファイナルでジョシュ・アングロを、グランドファイナルでクラウス・ボゲを破り、念願のPWA初優勝を果たした。ビクターやヨナスと並んでスペインの若手3羽ガラスと期待されていたが、他の2人は頂点に近いところまで上り詰める中、アレックスだけ遅れをとっていたここ数年だったが、これで彼も壁を突破し、更なる飛躍が期待される。
 2位には地元ドイツのベテラん実力派クラウスが健闘し、3位にはジョシュ・アングロが入賞し、今年のウェイブチャンピオンを獲得した。  また4位にはなんとスラローム王者アントアンが飛び込み、5位にはやはり来日経験があるジョン・スカイ、スラロームで活躍したロビーとディオニが7位と9位に入賞し、本命の2人カウリ・シアディとビクター・フェルナンデスはお互いに9位に甘んじた。
 ウイメンズはモレノ姉妹がワンツーで3位がナイラ・アロンソ、4位がカリン・ヤギーで、日本の名越純子は不参加だった。

 
フリースタイル

  実力伯仲で大混戦のフリースタイルは、ホセ・ゴリート・エストレドとタティ、トンキーのフランス兄弟、キリ・トーデ、マウリシオ・ブラウジーニョ・ブラウンの5人の五つ巴となった。
ウイナーズでファイナルに進んだのはタティとキリ。これはキリが勝利し、ルーザースでの結果を待つことに。そしてルーザーズは、ゴリート、トンキーを破って勝ち上がってきたタティが、再びファイナルでキリと対決することとなった。今度はタティが先ほどの雪辱を晴らして勝利し、グランドファイナルまでもつれ込み、両者3度目の対決は波に乗るタティが再びキリを破り、久しぶりのツアー優勝を果たしたのだった。2位はキリ、3位はトンキー、4位はゴリートという結果となった。